人の動きを捉えて利用する仕組みはKinectで人口に膾炙した感がありますが、Kinectでは腕の動きまでしか捉えられません。
以前、お医者さんが治療中に電子カルテなどに情報を書き込みたいが、マウスに触ると手が汚れてしまうので、タッチせずに操作できないかということで調べたことがありました。
その時は、知り合いからモニターの周りに枠を組み、各隅っこから赤外線を出して、モニターの前面で動く指を捉える装置を借りました。非接触型タッチパネルというところです。しかし使いものにはなりませんでした。キャリブレーションがもっと正確になれば少しは違うでしょうが、腕というものはぷるぷる震えますし、すぐ疲れてしまう。モニターを上向きに、つまりiPadを机においた形で指を下向きにすればまだマシだったと思いますが、利用シーンに合いません。
アプリは、そういった向けにリデザインしてあり、大きなボタンでしたが、空を突っつく動作でクリックです。そうすると手応えがないこともあり、ボタンクリックひとつがストレスになります。例のマイノリティー・リポートのシーンも実現が疑わしく感じます。
さて、「Kinect is dead. Long live the Leap Motion」ということで開発中だというLeap Motion。上記の壁を打破したいので、オーダーしようかとおもいます。こんなブログ書いてるんだからオーダーしないと、ですね。
https://live.leapmotion.com/about.html
と思っていたら、Perfumeのライブ映像が目に飛び込んできました。す、す、すげー!技術云々と言うよりも、視覚効果が斬新で楽しいです。ぜひ御覧ください。
これはおなじみのGizmondで紹介されていたのですが、ホログラフィックな効果の裏側も(推測ですが)説明があります。
http://www.gizmodo.jp/2012/08/perfumetupac.html
ここからぐっと余談になりますが、この「ホログラフィック」という言葉、アメリカではオーディオファイル(オーディオマニア)系の雑誌では多用される言葉です。オーディオマニアの間では、スピーカにしろアンプにしろ、このサウンドがいかに立体的か、空気感があってリアルかということを追求しているのです。
私の友人に、左右かたっぽが100万円(かたっぽですよ)くらいの真空アンプを一人で制作していている男がいます。世界中のマニア(エジプトの金持ちとか)に売っている(といっても年に1〜2組みといったもの)超超マニアのプロです。
彼のスタジオに遊びに行くと、彼謹製のアンプ+彼の友人作のスピーカ+CDプレイヤー(これも配線が金素材でアンプは真空管)でありとあらゆるアコースティック音楽を聞かせてくれます。わたしもCDを持ちよって聞かせてもらいましたが、ものすごく立体的でリアルでした。
私はかってオーケストラの中に座って演奏したこともありますし、Jazzもビッグバンド、コンボと活動して生音には幼少のころから慣れているほうですが、そのシステムでの演奏の再現は生音と変りなく、またホログラフィカルでした。息遣いを感じる感覚です。特に驚いたのは、意外にもマドンナのスタジオ録音です。その再生音の生々しさったらありませんでした。私も何回か録音スタジオでも演奏ししたことがありますが、スタジオの壁、ついたて、マイク、ミュージシャンたちの立体的な位置関係が脳内に自然に浮かぶのです。
興味のある方はNYはイーストビレッジに行って、日系レストランのカウンターで酒を呑んでいるだれかに「電気屋コムロ」の消息を尋ねて見てください。おそらく行きつけの店を教えてくれると思います。
さて、本題に戻りますが、パフュームのビデオを見て気づかれた方も多いと思いますが、リアルタイムに腕の動きにあわせてホログラフィックなエフェクトをかけています。歯医者さんが使うまでには至らない技術かもしれませんが、センスのいい人にかかると、こんなに大勢の人を楽しませることができるんですね!
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